こんにちは。
放送は去年で、前作に映像の世紀というのがあります。
久しぶりに去年のものを見直してみたのですが、何回みても考えさせられます。
フォーカスがあたっているのは20世紀の第一次世界大戦から。
100年ほど前のことで、今の私の生活からは少し遠い過去の出来事ではなく今の世の中につながっている歴史なのだと改めて思います。
映像の世紀というシリーズなだけあって、映像の衝撃がすごいです。生々しくリアルに伝わってきます。
特に、第1集では初めてムービーカメラが大規模に使用された20世紀初の世界大戦を追っています。
第一次世界大戦の激戦地だった北フランスに発明されたばかりの小型のムービーカメラが姿を現します。この地には、今でも地雷が爆発したことを物語る巨大なクレーターが残されています。
このとき撮影を行ったのはイギリスの従軍カメラマンのジェフリー・フリーマン。彼自身、動く映像の力に驚かされたという。
「なんという恐ろしい記録だろう。戦争が終わっても私が小さなカメラに収めた映像は生き残り、兵士が果てしなく殺しあう戦場のすさまじい破壊がこれから何度でも映像で再現されることになる」と。
そしてそのときに撮影された映像は初めての本格的な戦争記録映画「ソンムの戦い」となり、大戦中にヨーロッパで上映され、2000万人が映画館に殺到し、イギリスでは今でも「スター・ウォーズ」をも凌ぐ観客動員数を誇っています。
当時、映画館に詰めかけた観客の多くが夫や息子の姿を必死に探したと言われています。戦地で恐怖と緊張にこわばる兵士の姿、そして映像というものの生々しさに人々は言葉を失いました。
新・映像の世紀では、前作よりも人にフォーカスを当てて追っています。
第1集で気になった人を。
1人目はフリッツ・ハーバー
アインシュタインが天才だと言ったノーベル賞も受賞しているドイツの物理学者です。
そして、毒ガスの産みの親。
戦争を早く終わらせたいという思いから毒ガスを発明しました。
アインシュタインは彼の研究内容を聞いて、「君は天才的な頭脳を間違った目的につかっている」と思わず叫んだとか。
大学受験の化学で習う大気からアンモニアを合成するハーバー・ボッシュ法も彼の名前に由来しています。
悲しいことに、彼自身もユダヤ人。
彼自身もナチスの迫害により亡命することになります。
また、彼の妻のクララもドイツ初の博士号を取得した化学者でした。
しかし、ハーバーの毒ガス開発に反対して自殺してしまいます。。。
化学の進歩が戦争に利用されることがこんな悲劇を招いてしまい、そしてこのことがいかに愚かなことかを象徴しているように思えました。
続きは次回!
おしまい!!